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ユニーバサルデザインと、リカンベント [デザイン]



左手が使えないとき用の、そば作り器の話しは昨日しました。

今日もユニバーサルデザインの話しを、ひとつ。

ぼくは10年くらい前のことだが、一年間、
膝痛で歩くのも困難な時期があった。

一番痛いときなどは家から一歩も出られないばかりか、
家の中すら這うようにしていた。

病気だの、痛いだの、そんな話しばかりで恐縮するも、
ユニバーサルデザインの話しをするときには
避けて通れない話題でもあるので、おつきあいください。



女将に負けず劣らず病院が苦手なぼくは、
結局なにもしないでいたら
その膝痛は自然と治ってしまったが、
その痛みは尋常ではなかった。

当時、三鷹の森ジブリ美術館の工事が始まって、
その地下にある「土星座」という映画館の音響を作る仕事を任されて、
そこに通わなければならなかった。
(「土星座」とはこういう映画館ですhttp://www.ghibli-museum.jp/welcome/cinema/

一歩脚をを前に出すだけでも痛い。

でも、大きな、大事な仕事なので休むことはできない。
(あたりまえですね、宮崎監督からの仕事です)


そういうとき、
歩いて駅までも行けそうにない状態でも、
自転車には乗れるのに気がついた。


あれ、でも、
よく考えてみれば、それはそうだ。


体重はサドル(座るところですね)が支えてくれるのだし、
坂道さえなければ、
速く走らないでよいのなら、
そんなに強くペダルを踏む必要もない。

永福町と吉祥寺往復。

乗ってしまえばこっちのものだった。

信号待ちの時に足を付くときが問題だったけど、
それ以外はことのほかスムーズに往復ができた。

美術館についたとたんに足を引きずり出すのは、
やったことがない人に取っては奇異に見えたかもしれないが、
まんま、そのとおりだった。


自転車は、痛くない。

歩くと、痛い。


歩くという行為が、想像以上に膝に負担がかかるということを知った。

そして、なんて自転車というのは素晴らしい発明品なのだと、
いまさらながらに思った。



でも、片手が不自由だとしたら。



二輪自転車だと、どうしてもハンドル操作の点で片手だけだと難しいが、
三輪自転車なら、それもできる。

こういう自転車です。
http://bit.ly/b0lPLO

side.jpg

先日、IZUMIとhttp://izumilog.blogspot.com/
「神田まつや」さんでデートしたが、
ちょっと早く着きすぎて秋葉原周辺まで散歩をしていた。


大きな交差点にリカンベントが信号待ちをしていた。

バリバリのジャージを着て、
(いわゆる「ジャージ」ではありません。こういうのです)
http://bit.ly/aVBQ2U

ヘルメットをきちっとかぶってサングラス、息も少し上がっていたようだ。

体格、太腿からしてそうとうに走り込んでいる感じだった。


ぼくにとっては珍しくはないが、
多くの信号待ちをしている人たちにとっては、かなり目立つ存在だ。
しかも運転しているのは外国の人だった。


ちょうどロードバイクに乗っている若い男の子がやはり信号待ちをしていて、
(彼もそこそこ走り込んでいる感じだった)
一声かけて笑いあっていた。



いいなぁ、自転車乗りって、すぐに仲間になっちゃうな。



歩行者の信号が青になり、
ぼくは彼らを横目に横断歩道を渡りだした。


楽しそうに話している彼らに注目しながら
道路の真ん中ほどにさしかかったとき、気付いた。



リカンベントのドライバーは、右腕がまったくなかった。



歩道を渡りきっても、しばらく彼らから目をはなせなかった。

彼らの信号が青になった。

GO!

リカンベントは加速した。

すごい速さで。

若い男のロードバイクは完全に遅れをとって、もがいていた。



ぼくはなんだか体の中に、熱いものがこみ上げてきた。



スポーツ車ではなくても、

自転車そして三輪自転車は、

これからの交通手段として、

そしてユニバーサルデザインの観点からも、
もっと注目されるに違いない。

なにしろ自転車は、

作る時に工場から出される排ガス、化学物質以外、

ユーザーに渡ってからは一切の汚染物質を出さない。

しかも運動不足が解消できる。

メタボ対策効果もある。

成人病対策効果もある。

膝への負担が少ないので、高齢になっても続けられる。


良いことずくめじゃないか。


Viva bicicletta!(ばんざい、じてんしゃ!)