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極粗碾き十割そばを、片手だけで、打てるのか [黒森庵]



打てます。


ただし、ギターが一つ必要です。



???



イタリア語でギターのことを、「キタッラ」といいます。

このことは前にここに書きました。


そう、キタッラって、ギターのほかに、もう一つあるんです。

パスタマシーンですね。

いや、パスタを作る「道具」です。

キタッラ.jpg
(これは、ぼくが作ったキタッラです)


今日は、これでそばを、片手で打ちます。

これ、「打つ」って、いうのかな。



ま、それはともかく、

今日は、蕎麦好きの方

「垂涎」

の、

「極粗碾き十割そば」

を、

製粉するところからやります。


これらがあれば、

ちょっとがんばれば、

自宅で「極粗碾き十割生粉打そば」が食べられます。



では、いきます。

丸抜きを、ドイツ製の石臼通称「トム臼」に放り込み、

TOM臼.jpg



目盛りを適当に動かしながら「極粗碾き」の粉を碾きます。

TOM臼目盛り.jpg
気分で「こんくらい」にぐりぐり動かします。


できた粉は、このくらいの粗さです。

粗碾き粉.jpg
篩いは必要ありません、全粒粉ですね。


そば粉と、水の計量は、一応きちっとやっておきます。

何回も打つときに、メモしておくと便利です。
(まったく、ぼくらしくありません。それだけ痛い目にあっているからですね)

今回は100gのそば粉に体して、60ccの水を用意しておきます。

粉の計量1.jpg
水の計量1.jpg



こね鉢は、ミルクパンでいいです。

ミルクパン.jpg

片手しか使わないので、動かないように、

底に濡れたふきんとかタオルを敷きます。



1)生地

粉を入れ、水を「たらたら」と、

少しずつ垂らします。

数ccくらいずつ、というのがいいと思います。

垂らしたら、すぐに箸でくるくるとかき混ぜます。

「ダマ」になっても、気にしないでかき回します。

水廻し1.jpg


少ししたら、また数滴たらたら、と垂らします。

また箸でかき混ぜます。


これをくり返してゆくと、だんだんと粒ができてきます。

水が足りないあいだは、粒がまるっこく、表面は粉っぽいですが、

水廻し2.jpg

水が足りてくると、粒のまわりがざらざらしてきます。

ほぼ、きた.jpg
かなり、きました。


このくらいからは、Ⅰ〜2滴でも大きく変化しますから、

慎重に水を垂らします。


きました。

きた.jpg


そうしたら、初めて手を使い、まとめます。


「菊練り」という作業をします。

これはちょっと難しいですが、慣れましょう。

菊練り.jpg


「菊練り」ができたら、

「へそだし」といって、円錐状に持って行きます。

へそ出し.jpg



「くくり」といって、さらに尖った形状にして、

くくり.jpg

ひっくりかえして、つぶします。

できた.jpg


これで生地はできました。

水は3cc残りました。

57%加水ということですね。


片手だけでやると、ぼくの場合7~8分、9分のときもあるかな、

だいたい、そんくらいでした。

でも、あまり早く水回ししないほうが、極粗碾きの粉の場合はよいのです。

大きな粒子は、水を中心まで吸収しきるのに時間がかかりますから。

(ちなみに、微粉の場合だと、2分くらいでできます)



2)地延し

延し台に打ち粉を振って、出来上がった生地を中心に置きます。

地延し.jpg
ミニ生地(ままごと、みたいですね)


麺棒(こんくらいな棒を、ノコギリで切ったものです)を持って、

写真のように4〜5回程度、のしのしのしのし、と上から押します。

地延し2.jpg


90度回して、再度同じように上から押します。

地延し3.jpg


少し薄く、そして広がりました。

それを数回繰り返します。


だいぶ薄くなったところで、

地延し4.jpg

一気に延してしまいます。

本延し.jpg


延し台の両側に、生地の厚み分の「ガイド」があるので、

なにも気にせずに、ぐわ、と延します。

本延しできた.jpg

これで、延しが終了しました。

なれれば2分、ていねいにやれば5分というところでしょうか。



3)切る? 包丁仕事?

ここは特徴的です。

刃物は使わずに、麺体にします。


キタッラを用意し、下に生舟(そばを入れる箱のことです)をセットし、

軽くキタッラの「弦」の上に打ち粉をします。

出来上がった生地を、のせます。

キタッラ1.jpg


生地の上に打ち粉をします。

麺棒で、のしのしのしのし、と何回か往復します。

キタッラ2.jpg

これで、もう切れています。


最後に「くし」を通せば、麺体は生舟に落ちます。

キタッラと櫛.jpg


いわゆる「包丁仕事」は、1分くらいで終わります。


茹でて、できあがりです。

粗碾き.jpg
粗碾きアップ.jpg
極粗碾き十割そばです。(粗すぎたので、ちょっと短めでしたが、麺体にはなっていますね)


九一もり.jpg
九一もりアップ.jpg
まったくおなじ粉の、外九一のもりそばです。(つなぎの威力です、つながっています)


黒森庵の、ぼくが打つそばよりもやや太いですが、

これはまだキタッラを追い込んでいないからです。

でも、この太さ、なかなかいいです。



業務用に大規模に、という用途には向きませんが、

少人数だったら、楽しくそばを味わえると思います。


ちなみに、一回は一人分です。

四人なら四回ですね。

みんなでわいわいやりながらなら、

それもまた、楽しです。



片手だけで、打てますから、

半身が不自由な方で、

今までそば打ちをあきらめていた方でも、打てます。


これは、ぼくがすべて右手だけでやった記録です。



店を再開できて、

閑古鳥が鳴いている時なら、

キタッラ打のそばをお出しできるかもしれません。


もう少し、アイディアを煮詰めてから、ですが。



さて、黒森庵の再開時期ですが、

女将がただいま、大事な治療を行っているところなので、

申し訳ありません、

今しばらく、お待ちください。


どうぞよろしくお願いいたします。